令和7年度「社会に学ぶ14歳の挑戦」(学童保育でのキャリア教育体験)
- yuinokainpo
- 7月29日
- 読了時間: 4分
更新日:8月2日
~中学生と小学生の心温まる交流記録~

はじめに
富山県が毎年実施するキャリア教育協力事業「社会に学ぶ14歳の挑戦」の一環として、令和7年7月7日から11日までの5日間、当施設「結の家 藤ノ木」では富山市立藤ノ木中学校2年生5名の職場体験を受け入れました。中学生たちは学童保育の現場で児童たちと交流し、貴重な体験を積むことができました。
「社会に学ぶ14歳の挑戦」とは
「社会に学ぶ14歳の挑戦」は、中学2年生が地域の事業所で職場体験を行う富山県独自のキャリア教育活動です。働くことの意義や社会の仕組みを学び、自分の将来について考える貴重な機会となっています。特定非営利活動法人結の会では学童保育結の家藤ノ木での体験を通じて、子どもたちとの関わり方や責任感を身につけてもらいました。
【参考】令和6年度「社会に学ぶ14歳の挑戦」
5日間の活動記録
1日目(7月7日):出会いと緊張 午後より5名の中学生を受け入れました。児童たちとの自己紹介や一緒に遊ぶことから始まり、緊張しながらも積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿が印象的でした。
2日目(7月8日):実務への参加 帰宅児童の受け入れや検温のお手伝い、おやつ準備のテーブル拭きなど、学童保育の日常業務を体験してもらいました。中学生から児童への質問コーナーも設け、コミュニケーションがさらに深まりました。
3日目(7月9日):自主性の芽生え 野菜の収穫体験では、収穫後にジャンケン大会を企画し、勝った児童がお土産を選ぶという工夫も見られました。中学生が自ら気づいて片付けや整理整頓をする姿に成長を感じました。
4日目(7月10日):責任感の向上 おやつの人数分準備など、より責任のある作業も任せました。明日の最終日に向けて、中学生たち自身が企画した遊びの準備を職員と一緒に確認しました。
5日目(7月11日):感動のお別れ 最終日は中学生企画の新聞ジャンケン遊びで大盛り上がり。お別れ会では、中学生からの挨拶と児童からの感謝のプレゼント交換があり、5日間の絆を感じる温かい時間となりました。

中学生の率直な声
体験後のアンケートでは、中学生たちの素直な感想が寄せられました。
最も印象に残った体験として 「オセロでボコボコにされたこと」という声が複数あり、児童たちとの真剣勝負が楽しい思い出になったようです。また「子どもを満足させるよう遊ぶこと」「子どもと一緒に遊べたこと」など、児童との交流が心に残ったという感想が目立ちました。
体験前後での印象の変化 「最初はめんどくさいと思っていたけど実際にやってみてとても楽しかった」「意外と疲れる」「思ったよりも大変でした」など、体験を通じて学童保育の現実を知り、働くことの大変さと楽しさの両方を実感したようです。
全体を通しての感想 「すごく楽しかった、いい思い出」「小学生のみんなととても充実した体験ができた」「子どもたちと遊ぶのは、こんなに楽しいということがわかった」「5日間しかなかったけど子どもたちと仲良く遊べて楽しかった」など、短い期間でしたが充実した体験だったことが伝わってきます。
将来への影響
体験を通じて「色んな人と仲良くなれる職場のところを選ぶとき(参考にしたい)」「子どもと関わる仕事とかも考えてみたいなと思いました」という声もあり、キャリア教育としての成果も見られました。
職員が見た中学生の成長
積極性の向上 初日の緊張から、日を追うごとに自分から児童に声をかけたり、遊びを提案したりする積極性が見られました。
気づきの力 指示される前に片付けや整理整頓を行う、困っている児童に手を差し伸べるなど、自主的な行動が増えていきました。
責任感の芽生え 児童の安全を気遣い、年下の子どもたちを思いやる優しさと責任感を身につけていく様子が印象的でした。

学童保育での学び
中学生たちは学童保育の現場で、単なる「お世話」ではなく、児童一人ひとりの個性を理解し、安全で楽しい環境づくりに参加する大切さを学びました。また、働くことの責任や、チームワークの重要性についても体感できたのではないでしょうか。
児童たちにとっても、年上のお兄さん・お姉さんとの交流は新鮮で、普段とは違う遊びや会話を楽しむことができました。特にオセロでは手加減なしの真剣勝負で中学生を「ボコボコ」にして、大いに盛り上がったようです。

地域で育む「生きる力」
5日間、一度も欠席や体調不良もなく、最後まで熱心に取り組んでくれた中学生の皆さん。この体験が、将来への一歩となることを願っています。また、富山市立藤ノ木中学校14歳の挑戦担当の先生方には事前打ち合わせや巡回指導、事後アンケート等でお世話になり、ありがとうございました。
「学童保育 結の家」では、今後もこのような地域のキャリア教育活動に積極的に協力し、子どもたちの健やかな成長を地域全体で支えていきたいと考えています。
【参考】令和6年度「社会に学ぶ14歳の挑戦」
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