第10回 アレルギーがあっても食事は楽しめる
- yuinokainpo
- 6月13日
- 読了時間: 4分

第10回 アレルギーがあっても食事は楽しめる
~正しい知識と備えで広がる食の楽しみ~
食物アレルギーシリーズも今回で最終回となりました。
これまでシリーズ全10回に渡り、
・食物アレルギーとは何か
・症状の見分け方
・アナフィラキシーへの対応
・ナッツアレルギー
・食品表示の見方
・外食や旅行での注意点
・学校や学童との連携
・エピペン®の役割
・子どもの心の支え方
についてお伝えしてきました。
ここまで読んでくださった保護者の皆さま、本当にありがとうございました。
さて、食物アレルギーについて学ぶと、
「危険」
「注意」
「気を付ける」
という言葉が多くなりがちです。
しかし、本来の目的は「食べることを制限すること」ではありません。
子どもたちが安全に、そして楽しく食事ができるようにすることです。
最近では、アレルギー対応食品も増えています。
スーパーやインターネットでは、
・卵不使用のお菓子
・乳製品不使用のデザート
・小麦不使用の食品
など、多くの商品を見かけるようになりました。
また、学校や保育施設、学童保育でも、アレルギーへの理解が広がっています。
以前に比べると、子どもたちが安心して過ごせる環境は少しずつ整ってきています。
もちろん、注意が必要なことはあります。
しかし、必要以上に恐れる必要はありません。
大切なのは、
「正しい知識を持つこと」
「周囲と情報を共有すること」
「万が一に備えること」
です。
そして、もう一つ大切なことがあります。
それは、お子さん自身が自分の体について理解することです。
成長とともに、
「これは食べられません」
「アレルギーがあります」
と自分で伝えられるようになることは、将来の大きな財産になります。
また、忘れてはならないのが災害への備えです。
地震や豪雨などの災害が発生すると、普段食べ慣れている食品を手に入れることが難しくなる場合があります。
避難所では、多くの人が同じ食事を受け取るため、アレルギー対応食が十分に用意されていないこともあります。
そのため、アレルギーのあるお子さんがいるご家庭では、
・食べられる非常食を備蓄する
・アレルギー対応食品をローリングストックする
・お薬やエピペン®の保管場所を家族で共有する
・アレルギー情報を記載したカードを携帯する
などの準備をしておくと安心です。
災害はいつ起こるか分かりません。
だからこそ、日頃からの備えが大切になります。
保護者の方にとっては、不安なことも多いと思います。
しかし、食物アレルギーがあるからといって、お子さんの可能性が狭まるわけではありません。
旅行もできます。
外食もできます。
友達と遊ぶこともできます。
大切なのは、正しく知り、必要な準備をすることです。
食べることは、生きることです。
そして、食事は家族や友達との楽しい時間でもあります。
食物アレルギーがあっても、お子さんが安心して食を楽しみ、豊かな毎日を送れるよう、これからも周囲の大人が支えていきましょう。
このシリーズが、皆さまの安心と安全につながれば幸いです。
ワンポイント
食物アレルギーへの対応は、「完璧を目指すこと」ではなく、「安全に生活できる環境を整えること」が大切です。
また、非常食の賞味期限を確認する際は、アレルギー対応食品も一緒に見直しましょう。
普段から食べ慣れているアレルギー対応食品を少し多めに備蓄し、使った分だけ買い足す「ローリングストック」を取り入れると、災害時にも安心です。
困ったときは、一人で抱え込まず、主治医や学校、学童保育など周囲の支援を頼りましょう。
多くの人が協力することで、お子さんはより安心して成長していくことができます。
参考文献・参考サイト
■ 厚生労働省 アレルギーポータル
■ 消費者庁 食物アレルギー表示制度
■ 日本アレルギー学会
■ 日本小児アレルギー学会
■ 文部科学省 学校のアレルギー疾患に対する取り組み
■ 国立成育医療研究センター アレルギー情報
■ 内閣府 防災情報のページ
シリーズを終えて
食物アレルギーは、正しい知識と備えによって安全に付き合っていくことができます。
「怖いから避ける」ではなく、
「知っているから安心できる」
そんな気持ちで、お子さんと一緒に食を楽しんでいただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。(了)

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